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密告・盗聴反対! なくせ冤罪3-20集会

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密告・盗聴反対! なくせ冤罪3-20集会
実行委員会への参加を呼びかけます。


                             2015年1月吉日
法制審路線にもとづく司法改悪に反対する集会にご賛同下さい。

 本年1月に招集される第189通常国会には、昨年9月法務大臣に手交された法制審答申にもとづく一連の刑事司法関連の法案や改正案が提出予定です。しかし、法制審答申どおりでは、冤罪を生まない司法への制度改革だった筈が、逆に警察・検察の捜査権限強化・拡大に走り、冤罪の温床を温存・助長しかねないものとなります。したがって私たちは、この法改正に対して次のような要求を掲げ、より良い司法制度への改革を求めていきます。
●取調べの可視化(録音・録画)は全事件・全過程で実現しなければならない。
●証拠は実体的真実を明らかにするための公共財産。「公判前整理手続き」事件
 に限らず、全事件の全証拠を事前に開示する制度とすべきです。
●盗聴法対象事件の大幅拡大反対。立会人の廃止反対。
●冤罪を拡大する日本型司法取引(密告奨励)制度の新設反対。
●冤罪を生まない司法の改革を実現しよう。

以上のスローガンを基調に、以下の要領で集会を行います。
◆日時 場所
2015年3月20日 午後 6時開場 6時半開始~9時終了
文京区民センター3A
◆集会内容
主催者挨拶:今井恭平(なくせ冤罪!市民評議会)
基調報告:小池振一郎(弁護士)
 足立昌勝(関東学院大名誉教授)
冤罪被害者 リレートーク
桜井昌司(布川事件国賠原告)
他、出演交渉中 

◆呼びかけ人になって下さい。
 3.20集会実行委員会では、呼びかけ人になって下さる方を募集しています。
 上記の集会の趣旨に賛同し、呼びかけ人となって下さる方は、
 お名前と肩書きを銘記し、下のアドレスにメールでご連絡下さい。呼びかけ人の方  は、お名前と肩書きを公表させていただきますので、ご了承下さい。
    snow@snow.jca.apc.org

密告・盗聴反対! なくせ冤罪3-20集会実行委員会
連絡先: 櫻井司法研究所気付
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場1-26-12
高田馬場ビル505号室
TEL: 080-6550-4669 FAX:03-6278-9798
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チラシ 2014年6月12日

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法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会の事務当局試案に対する対応について」(東京弁護士会水曜会)

東京弁護士会
会長高中正彦殿
                     2014年6月9日
                     東京弁護士会水曜会
                     代表幹事 寒竹 里江
                          

 法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会の事務当局試案に対する対応について」(意見)
 
 標記について、当会は、2014年6月4日の幹事会において、以下のとおり意見をとりまとめたので提出する。

意見の趣旨

1 東京弁護士会は2014年4月30日付「事務当局試案」にすべて反対する
2 上記試案をベースとした法制審でのとりまとめに日弁連は断固として反対せよ
3 一括採決を強行された場合には反対せよ
との意見を日弁連に提出するよう求める。

意見の理由

第1 事務当局試案は、すべて毒饅頭である。
 はじめに 
 水曜会は、本年3月10日の会員集会において、いわゆる「叩き台」について反対意見を提出した。
 そこにおいてこの問題の本質を指摘してあるので再論はしないが、4月30日に提出された「事務当局試案」なるものは、その「叩き台」をさらに悪質化させた法務官僚の作文であって、到底弁護士として容認することはできないものである。
 にもかかわらず、日弁連執行部を始めその追従者たちは、試案全体に貫かれる刑事弁護活動への攻撃性、人民の権利侵害性を正視せず、ひたすらこれに反対すればもっと悪くなるという妄想に怯え、害毒に無自覚なままあるいは毒入りを承知しつつ、これに妥協屈服しようとしているのである。
 われわれは、このような執行部等の腰砕けの姿勢こそが、1990年代後半から始まる司法改革攻撃による日本の刑事司法の負の歴史を塗り固め、刑事裁判を暗黒化させ、ひいては人民の権利を売り渡すものであることに警鐘を乱打するものである。

1 取調の可視化について
 事務局試案は、捜査の適正化のためではなく、捜査当局の立証手段の強化としての可視化にほかならない。
 第1に、対象事件がきわめて狭い。
 A案は、裁判員対象事件だけであるから全事件の98%の可視化を否定する案である。現在実際に行われている「可視化試行」よりも遙かに後退する。
B案は、これに全身柄事件の検察取調の可視化を加えるというものであるが、えん罪や取調強要の温室である警察捜査を除外している。検察さえ実施すれば3年後に警察も附いてくるなどと暢気なことをいっているが何の具体的根拠もない。
 当然A、Bとも在宅被疑者の取調や、重要参考人調べなどが蚊帳の外にされている
 第2に、例外がきわめて広範である。
 試案の例外事由を見よ。今どき機器の故障が掲げられている。機器が故障しているならば取調自体をやめればよいだけで、例外理由とすること自体ナンセンスである。そのとき機械が壊れてましたという抗弁を検証する手だてがない。 
 被疑者が十分な供述することができないと認めるときが例外とされている。
捜査官が「十分な供述することができない」(供述不能ですらない)と認めれば可視化しなくてよいのである。その客観性は何によって担保・裁定されるのか。何も規定はない。
 団体構成員(そもそもいかなる団体を想定しているのか不明である)暴力団の取調は、例外にしてもよいというのもおかしい。誰であろうと不当な取り調べを受けてはならないのである。特に「反社会的勢力」だと差別されて違法捜査が行われやすい人たちに対して「あんた等はしかたない」ということは日弁連として許されない。
 要するに、こうした広範な例外を許容していることによって、B案は、捜査官の裁量案とほとんど変わらないことを知るべきである。  
 第3に、法文の規定の仕方にごまかしがある。取調録音録画の義務を先に規定しないで自白調書の証拠能力制限から入っている。つまり検察官が被告人の自白調書を証拠請求し、弁護人から異議を述べられたときだけ、その自白にかかる録音・録画記録を出さないと証拠請求が却下されるという構造にしている。これでは検察官は、被告人が争った場合だけ、しかも不利益内容を認める自白部分の可視化データだけを提出すればよいのである。
 このような可視化は、所詮、捜査機関に都合のよい「いいとこどり」にほかなならず、検察側の立証の強力な武器でしかない。
2 盗聴の拡大
(1)日弁連は、1999年に制定された組対法三法のひとつである盗聴法(通信傍受法)に全面反対した。今回、事務局試案の盗聴拡大を受け入れるということは、日弁連のその姿勢を放棄するということである。
(2)当初、振り込め詐欺と組織的窃盗の捜査に盗聴拡大が必要だというところから始まったはずの議論が(それ自体何の立法事実の検証もなし)、いつのまにか30近い一般刑事犯の罪種に広がっている。そもそも現在盗聴対象犯罪が4つに絞られているのは、通信傍受法を作るときその危険性に鑑み、国会でそう決まったのである。それを無視して勝手なことを言っているのが法制審の法務・警察関係の委員とそれに追従する御用学者である。拡大される犯罪のひとつひとつの罪についてなぜ盗聴が捜査上必要かつ有用なのかの具体的検証は何もされていない。警察が必要だから必要、不便だから便利にしようというのがこの議論のすべてなのである。日弁連の頼みとする有識者委員も盗聴の拡大に誰も反対していない。
 アメリカの国家安全保障局(NSA)が、アメリカ国民数千万人の通信履歴等を(諜報監視委員会裁判所の令状を得て)傍受していたことが元職員のスノーデンによって暴露されたが、権力というのは、いったん手にした武器はとことん拡大して使うものなのだ。
 日本でもこれだけ盗聴を制度として拡大すれば、その実施のための組織・人員・予算が大幅に増強され、今にもまして公安警察の監視国家になるであろう。 盗聴というのは、もともと狙いをつけた人物なり団体を継続的に監視するものであり(共産党緒方国際部長宅事件)、予防盗聴がその本質である。現行盗聴法でもひとりの盗聴から関連通信まで含めその人と交流のある人はすべて盗聴の対象となりうるのである。
 かくて国民のプライバシー、結社の自由は、いまや風前の灯火なのだ。いかなる可視化であれそれとセットにされて呑んでよい話では絶対にあり得ない。
3 司法取引
 一昔前は、日本では法制化はタブー視されてきた。ダーティな手法であり日本人の感覚に合わないからだとされていた。
 それがオウム事件(1995年)を契機に、「組織犯罪解明」の有力な手法としてタブーが外されるに至る。司法改革の急先鋒であった中坊公平に告発された安田弁護士事件(1998年12月)では、巨額の横領事件を犯していた社員を立件しない代わりに安田弁護士を売り渡す調書が作成された。さすがに当時の東京地裁は検察官のこのやり方を「司法取引的」として厳しく断罪し、安田弁護士に無罪を言い渡した(2003年12月)。
 安田事件の担当検事であった宇川春彦検事は、その後アメリカに留学して司法取引に関する論文を判例時報に連載したが当時は法務省すらも黙殺した。それが最近脚光を浴びるや、「季刊刑事弁護」あたりに登場する司法改革派の弁護士はおしなべて司法取引導入に唱和している有様である。
 今回導入されようとしている捜査公判協力型取引こそ、他人を巻き込み、売り渡して自分が訴追猶予や減刑の恩典に浴しようとするものであり、その危険性は
絶大である。
4 証拠の一覧表開示
 日弁連が長年求めてきたのは、全事件について捜査官の収集した証拠の無条件全面開示である。それが全事件の1%程度でしかない公判前整理手続対象事件の証拠に関する一覧表のみが開示の対象となるというのが試案の内容である。
 また検察官が保管する証拠だけが対象で警察が隠している証拠は対象外である。しかも証拠の中身も分からない表題だけの一覧表の開示でごまかされようとしている。このようなものの開示で捜査官の証拠隠しがなくなるはずがない。
1988年3月18日、日弁連理事会承認による日弁連証拠開示制度の立法措置要項には、「被告人又は弁護人は、検察官に対し検察官が管理する証拠の閲覧、謄写、写真撮影等証拠の開示を請求することができ、検察官はこれに応じなければならない」とされている。この要綱を日弁連はいつから放棄したのか。
 つい最近でも日弁連は、「検察官は、起訴後直ちに、弁護人又は被告人に対し、検察官が所持するすべての証拠の目録(標目)及び内容(要旨)を記載した書面を交付しなければならない」「弁護人又は被告人は、検察官に対し、起訴後、検察官が請求する予定のすべての証拠及び検察官が交付した証拠の目録に記載されたその他のすべての証拠の閲覧・謄写を請求することができる・・・」(2002年7月31日日弁連司法改革実現本部「裁判員制度」の具体的制度設計要綱))といってきたはずである。
 今さら何の役にも立たないリスト開示で妥協しようとする日弁連の姿勢は多くのえん罪被害者に背を向けるものである。
5 公判前整理手続の請求権及び同手続における類型証拠の開示
(1)公判前整理手続の根本的問題性(密室裁判、予断排除原則違反、主張・立証の失権効、黙秘権侵害など究極の防御権抑圧制度)を問うことなく、これを全面賛美・肯定したうえで、検察官や弁護人に請求権付与を求めるというまったく倒錯した発想である。特に現行法では検察官には請求権がないことに注意されたい。むしろ被告・弁護側に公判前整理手続の拒否権を保障すべきなのである。
(2)公判前整理手続で「証拠開示が拡大」したあるいは「活用できる」という極楽トンボの発想がこの類型証拠開示拡大要求である。いまでも類型開示証拠などと大げさなことを言わなくても証拠物の請求に際し、差押、領置調書、任意提出書くらい開示されているはずである。そもそも公判前整理手続対象にならない刑事事件(99%を占める)が蚊帳の外であることが根本問題である。
6 証人保護
(1)ビデオリンク尋問が場所的に拡大される。証人が別の裁判所や刑事施設に出頭すればよいという仕組みである。
 証人やその親族に対する抽象的な危害のおそれや困惑のおそれをもって被告人の証人尋問権、対面尋問権を剥奪してよいはずがない。
 遠隔地でのビデオリンクという尋問方法では証人の面前に迫って顔色を見ることも証拠物を直接証人の眼前に示して弾劾することもできない。
(2)証人尋問申請書の証人の氏名・住居の記載を弁護人にだけ開示し被告人への秘匿を義務づけることは弁護人と被告人とを分断する。
 さらに弁護人にも非開示とする措置(証人の完全匿名化)は、証人に対する調査権を奪い、でっち上げげやえん罪を生む。匿名証人というのはどこの誰かも分からず尋問するいうことである。しかも本人確認の手続は何も規定されていない(裁判所だけには知らせると言っても、その実在確認をどのようにするのか議論もされていない。)このような証人保護措置によって、防御上極めて重要な証人に対する調査や事情聴取の権限が剥奪されるのである。しかもここでまた弁護人に対し条件違反の場合の処置請求規定が追加されようとしているのである。
7 被告人の虚偽供述の制裁
 被告人の虚偽供述に制裁を科すことは、被告人が主張する権利を抑圧し、黙秘すると本当のことが言えないからだとの推認を生む。
8 証人勾引要件の緩和
 捜査側に従順な証人は必要以上に保護する反面、非協力的な証人は、勾引しやすくする制度である。
9 犯人蔵匿罪等の重刑化
 さしたる立法事実もないのに、「組織的犯罪」に関し、不当な重罰化が図られようとしている。ちなみに犯人蔵匿罪を5年以下にするというのは、日の目を見なかった戦前刑法仮案と同じ刑である。
10 被疑者国選拡大
 水曜会は、総合法律支援法制定(2004年)以前から法務省傘下の司法支援センターによる国選弁護の運営に反対してきた。したがって、それをさらに拡大することには反対である。
 被疑者国選について、弁護士会に弁護人推薦権を奪還しない以上、法務省傘下の刑事弁護を拡大するだけである。現に接見費用の頭打ちや接見報告の調査など弁護活動への抑圧・干渉がなされてきている。
 しかも今回の拡大については、「公費支出の合理性・適正性」の名の下に予算増額は国民の理解が得られないから国選弁護報酬見直しまで指摘されている(第2作業分科会第3回)。すなわちますます弁護士は安く買い叩かれ、弁護士の自腹負担を迫られるのである。国選弁護に国が費用を出すのは国民の常識であり、それに反対し予算増額を阻止しようとしている国民とはいったい誰なのか。 
 日弁連は最初から制度の拡大に目がくらんで、ますます出血を多くしようとしているだけである。
 
第2 執行部は、1000名を超える弁護士の怒りと反対の声、勇気を持って反対決議を出した単位会の意見を聞いて屈服路線をあらためるべきである。
1 抗議の声を直視せよ
  事務局試案が発表されてからこれに反対する弁護士有志の1000人を超える署名が法制審に提出された。
  これに対して日弁連執行部は、5月7日の理事会で「会員有志の申入書のご意見は、これまで日弁連が粘り強く主張してきたところと方向が合致しており、今回の事務当局試案における成果」であるとし、5月30日の総会では「会員の皆様からのご支援を頂いております」などと報告を行った。
  しかし、上記は、法制審で際限なき後退を重ねる日弁連の無様な姿勢に対する怒りのしからしめる抗議行動であって、これが日弁連と同じ方向を向いている等というのは歪曲も甚だしい。
2 たとえ不十分なりとも可視化の法制化のチャンスを逃すべきではないという謬論について
 事務局試案があまりにもひどい内容であることは、普通に弁護士をやっておれば誰でも分かることである。それを敢えてごまかそうとする論理を執行部やその追従派がいくつか唱えている。その代表的なものが可視化法制化のチャンス論である。
 しかし、すでに縷説したとおり、現実化しようとしているのは全面可視化とは似ても似つかぬ捜査機関のいいとこ撮りである。捜査機関の武器増強である。それをもって可視化が制度化されたというキャンペーンをさせたり、全面可視化への道が開けた等と幻想を煽ったりすることはナンセンスである。 
3 100%を求め、反対ばかりしているともっと悪い案が出てくるという謬論について
 5月30日の日弁連定期総会において、報告者である神洋明副会長は「100%実現すること、いわば日弁連の一人勝ちを実現することは不可能であり、現在の状況に応じた方針の策定と決断が求められている」と発言した。あるいは内閣の全員一致によらなければならない内閣提出法案では、警察庁の反撃があると法案にならない、そうすると警察が全面可視化に反対しもとの裁量案を復活させてくるおそれがある等と視「一括採決により警察にも可視化に賛成させ」それがとるべき道であるなどと発言した。
 しかし、現実の事務局試案の内容は指摘したとおりであり、日弁連の案が相当程度受け入れられてあと少し届かないというレベルではない。全く使い物にならないだけでなく刑事弁護にとって有害そのものである。
 可視化だけでも100%どころか2%に裁量による大幅例外付きというしろものであり、「日弁連の一人勝ち」ならぬ「日弁連のひとり負け」の惨状にあるのである。なぜそうまでして「日弁連の一人負け」をのまなければならないのか。和解でいえば見舞金も出ない完全敗訴的和解である。
 警察庁が反対する案は出せないなどというのなら最初から日弁連などそもそも要らないのである。
 もっと悪い案が出てきたら正面から世論に訴えて大反対運動を巻き起こし、何が正しいのか訴えればよい。
 かっての臨司意見書反対闘争、拘禁二法反対闘争、弁抜き法案反対闘争(但し綱紀懲戒制度について妥協あり)を見よ!
4 プラスとマイナスの総合考慮論の謬論について
 神副会長は、前記の報告で、最終とりまとめ案がプラス、マイナストータル評価してなおマイナスであれば個別採択を求める選択しもあるなどと最後に述べている。それ自身、警察が反対するからおとなしく賛成しようという話しと首尾一貫しない。
 しかし、いずれにしても事務局試案は、どのように甘めに採点しても、刑事弁護にとって国民の人権にとってマイナスしか残らない。それも大きなマイナスと傷である。
 なによりも盗聴拡大は、国民のプライバシー侵害、結社の自由侵害の拡大に日弁連がお墨付きを与えるという犯罪的なものである。98年の盗聴法反対闘争にかけつけてくれた市民に対して日弁連はなんと釈明するのか。
 人質司法を温存したままの可視化ならぬ可視化、司法取引、証人保護、証人氏名の匿名化、被告人の虚偽供述の制裁、このどれひとつをとっても測りしれないマイナスをもたらすものであり、刑事弁護への許し難い攻撃である。
 権力の恫喝に怯えきって屈服・賛成していく日弁連の無様姿勢は、多くの市民の失笑の的となり、やがて誰も相手にしなくなるであろう。

 結語  よって、当会は、標記の意見を早急に日弁連に提出するよう東弁執行部に申し入れる次第である。
  以 上

「法制審議会新時代の刑事司法特別部会の審議につき、冤罪事件根絶の原点に立ち戻った取りまとめを求める会長声明」(京都弁護士会)

「法制審議会新時代の刑事司法特別部会の審議につき、冤罪事件根絶の原点に立ち戻った取りまとめを求める会長声明」(2014年6月5日)

法制審議会新時代の刑事司法制度特別部会(以下「特別部会」という。)において、2014年(平成26年)4月30日付「事務当局試案」(以下「試案」という。)が公表された。
特別部会の審議は、郵便不正事件における捜査機関の証拠ねつ造事件や、捜査機関による自白強要が行われた多くの冤罪事件の発覚を受け、取調べを中心とする従来の刑事司法実務のあり方に対して、根本的な反省が求められたことから始まったものである。特別部会に期待されていた役割は、冤罪事件を根絶するため、取調べの可視化など根本的な改革を提言することであった。
しかし、今回の試案は、主な問題だけでも、以下のとおり、取調べの可視化や証拠開示などは限定的なものに止める一方、盗聴(通信傍受)の大幅拡大、被告人の虚偽供述禁止規定など、捜査機関の見立てどおりの有罪認定を容易にする提言が大幅に盛り込まれており、全体として警察・検察の意向を強く反映する案と化している。そこには、多くの冤罪事件等の反省を見ることができず、改革の原点から遠く離れたものと言わざるを得ない。

1 限定的な取調べの可視化
  試案では、取調べの可視化の対象事件の範囲を、裁判員制度対象事件とするA案と、これに加え、全ての身体拘束事件における検察官取調べとするB案が示されている。しかし、裁判員制度対象事件は全体のわずか2%であり、取調べの大半は警察官によって行われるのであるから、いずれの案でも取調べの大部分は可視化されないことになる。
また、「被疑者が十分な供述をすることができないと認めるとき」などの例外規定は、捜査機関の判断で可視化しないことを認めるものである。
加えて、試案では、自白調書の任意性を立証するため、当該調書が作成された取調べの録音・録画媒体のみの証拠調べ請求を検察官に義務づけることが提言されているが、自白に至った過程が対象外となるのでは違法・不当な取調ベの抑制はできないし、可視化の目的を「検察官のための立証手段確保」に矮小化するものでしかない。

2 限定的な証拠開示制度
  試案では、「証拠の一覧表の交付」が示されているが、証拠の内容を理解できるものであるはずもなく、現行の段階的・限定的な証拠開示制度の修正にすぎない。全面的な証拠開示制度は検討から除外されており、再審における証拠開示制度にも言及されていない。被告人に有利な証拠を捜査機関が独占的に支配し続けることを許す限り、冤罪事件の根絶は不可能である。

3 盗聴のなし崩し的な拡大と手続の緩和
  犯罪捜査のための通信傍受に関する法律(通信傍受法)は、対象事件を組織的殺人等に限って捜査手段としての盗聴を認めているが、試案では、これを窃盗や詐欺等といった通常の犯罪類型にまで大幅に拡大した上、通信事業者等による立会・封印等の措置を不要とすることが示されている。
  しかし、現行の通信傍受法が対象犯罪を限定し、立会・封印等の措置を要求するのは、立法当時、通信の秘密等に対する重大な制約として違憲の疑いが強く指摘されたからであった。この歯止めを「通信傍受の合理化・効率化」と称して緩和するならば、もはや同法に対する違憲の疑いは拭い難いものになる。また、捜査機関の求める犯罪類型への盗聴の拡大を認めるならば、将来さらなる拡大への歯止めは失われ、新設が検討されている共謀罪などを盗聴の対象とする要求にすらつながりかねない。

4 被告人の防御権・黙秘権を侵害する虚偽供述禁止規定
  試案は、刑事訴訟法の被告人質問の条文に、「被告人は、虚偽の事実の供述をしてはならない」との規定を加えるものとしている。
  一見、当然のことであるかのように提言されているが、誰が何を基準に「虚偽」を判断するのか不明であり、被告人の適切な防御を困難にするものである。自ら真実と信じることを主張しても、意図的に虚偽を述べたと評価される危険があるし、黙秘権を行使しても「否認すると虚偽になるから黙秘するのだろう」という不利な評価を受ける危険があるからである。

 当会は、憲法及び刑事訴訟法の求める適正手続保障の趣旨を徹底し、冤罪事件の根絶を希求する立場から、2013年(平成25年)9月26日付「法制審議会新時代の刑事司法制度特別部会に対し、冤罪事件の根絶のための審議を求める意見書」等により、特別部会が冤罪事件の根絶に資する制度の検討という原点に立ち戻った審議を行うよう、繰り返し求めてきたところである。しかし、今回の試案は、依然としてこの原点から逸脱しており、捜査機関による取調べを中心とする従来の実務を温存・拡大しようとするものとなっている。このままでは冤罪事件の根絶がさらに遠のくことを、当会は強く懸念する。
 そこで、特別部会に対し、改革の原点に立ち戻り、盗聴の拡大など捜査機関の求めに応じた方策は除外した上で、全事件での取調ベの可視化や全面的証拠開示制度など、冤罪事件根絶のための徹底した方策の提言を内容とする取りまとめを行うことにより、本来の役割を果たすことをあらためて求める。

 2014年(平成26年)6月4日

京 都 弁 護 士 会

会長 松 枝 尚 哉


https://www.kyotoben.or.jp/pages_kobetu.cfm?id=862&s=seimei

新捜査手法反対意見書(千葉県弁護士会)

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chiba.jpg


http://www.chiba-ben.or.jp/wp-content/uploads/2014/06/857e13350c159e5b6d6057c0d6eefc1b.pdf
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